育成年代の日本の選手に感じる事
現在、私は東南アジアの某国にて、
主に日本人を対象にサッカーを指導しているが、
そちらのアカデミーで感じる事。
毎年、多くの選手の出入りがあるのだが、
特に、新しくこちらに来る日本のサッカー少年に感じる事がある。
足技が上手い。ボール扱いが上手い。
敬語が使えない。
色々とあるのだが、
一番に感じるのは、サッカーの所謂イロハの部分が抜け落ちている選手が多い。
トップトップの選手は違うのだろうが、
日本の平均から少し上
くらいのレベルの選手達に感じるのは、
ボールは扱えるが、その技術を活かす術を全くと言っていいほど知らない。
フィールド1でのビルドアップで果敢に一対一を仕掛けたり、
ディフェンスではスペースをケアする意識や、グループ、チームで守るという事を全く知らない。
余りにも多くそういった選手が来るので、
選手達に聞いてみると、
日本のチームではそんな事は聞いた事がない。
との事。
原理・原則を理解せずにサッカーをさせている?
そんな事が本当に日本では普通なのか?
とも思ったが、多くの選手がそう答える。
ある日の練習。
「チャレンジ&カバーを知ってる?」
選手「もちろん」
「どうやってするの?」
選手「一人がとりにいってもう一人は後ろで守る!」
「どう取りに行って、どう後ろで守るの?」
「そこは知らない」
こんなやりとりがあった。
言葉としては伝えるが、それが何で、
どんな状況で、どのように実行するのか。
肝心な部分が抜け落ちている。
こちらの国で長く過ごす選手より技術は高いのだが、
実際の試合でほとんどそれを生かせないという選手達。
試合の状況を常に想定してトレーニングを積んでいないので、
試合の中でトレーニングを生かせない。
勿論私のチームの選手達も、私を含めてまだまだ勉強中なので足りないのだが、
明らかに違いを感じる。
まだまだ、草の根レベルでの日本サッカーは、時代から随分と遅れているのだなと、改めて実感しました。
年代毎にここまでは理解しておきたい、
実行できるようになりたいという最低限の部分はあるはずで、
そこがクリア出来ないまま次の年代へ進んでしまう事で、
サッカーが楽しめなくなったり、自信を失ってしまう。
少しずつ、草の根からサッカーのレベルアップをしていきたいですね!
その為にも、まずは指導者が学び、成長していく事。