指導におけるバランス
ブラジルにて指導者をされている方の記事。
教える事や、褒める事に関しての話なのだが、
日本では教えるか、教えない
褒めるか褒めない
という様に、どちらか一方になりがちなのだが、
結論として一番大切なのはバランスであると考える。
また、最も重要なのは、目の前にいる選手達の成長である。(プレーヤーとして、人間としての)
しばじば手段が目的となっている事がよくあるのが日本の現状であるのだが、(ポゼッション=パスサッカー=パスを繋ぐのが目的に)
あくまでも手段というのは、目的を達成する為の方法の1つでしかないという事。
教えるのも、あえて教えないのも、
褒めるのも、褒めないのも、
手段の1つでしかないという事。
本題の指導におけるバランスの話になるのだが、
基本的に褒めるというスタンスは大切。
今は日本のサッカーもどんどん褒めて伸ばそうという様になってきている。
一方で、何でもかんでも褒めて褒めてというのには、違和感を感じる。
ここがバランスになってくると思うのだが、
記事にもあるように、体験会やスクールでは、
子ども達に楽しんでもらう為に褒めるという事は重要な部分になるのだが(私自身スクールでも指導しているので分かる)、
安易な褒めや、褒めるのが目的になっている褒めでは、ある程度の段階で子ども達はそれが本当に価値のあるものなのか自分で判断出来るようになる。
初心者の子達には伸び伸びと自信を持つためにどんどん良いところを褒めてあげたり、
出来ない事が出来た瞬間を共有してあげる事が非常に大切である。
いつ、何を、どの様に褒めるか。
ここのバランス感覚が指導者には求められるのではないだろうか。
ある一定の段階(ここでは競技志向のプレーヤーとする)まで進んだ選手に関しては、
やはり適切に評価をするというのが重要なのではないだろうか。
良いプレーは良いとしっかり伝える事。
また、そうではない部分に対しても、
しっかりと伝える事が大切になってくると考える。
悪い部分にも向き合える様、指導者側が根気強く働きかける事で、選手に成長の機会を設けてあげられる筈である。
教える、教えないという方法も同様にバランスが重要で、
与えすぎては判断を奪う事になり、
余りにも何も伝えない場合には、基準が無く判断が出来ない状況となる。
実際の指導の現場で選手にもよく伝えるのは、
足し算引き算のやり方はみんな知っているから、
数字が変わっても計算(判断)して答えを見つけられるよね?
今コーチが伝えたのは、算数でいったら足し算引き算の解き方だよ!
どの方法が今の状況で一番ベストかを考えてみて?
という話である。
基準や目的等はしっかりと伝える。
そこから選手達がプレーを判断して実行する。
アヤックス白井さんが仰っていた、
判断=選択
になるのだろうか。
目的や原則から、適切なプレーを選択(判断)し、実行する。
どこまでが教えすぎで、
どこまでが教えてなさ過ぎるのかのバランスを、
指導者が見つけられると、
選手はどんどん吸収していくと、現場での活動を通して実感しています。
選手に携わる皆さんで、日本の選手達にとって、ベストなバランスを見つけていけると良いですね。
日本サッカーの日本化の為に。